GURPS百鬼夜翔 怪獣小進撃・後編

なんか1週間くらい開いちゃったけど、前回の続きです。

旅行2日目
朝、夜のうちに黒川の手で額に落書きをされていた上村が皆にいじられてました。その上、森崎は上村から財布を盗むことに成功します。
午前中の行動は、
高間と小野(足手まとい)は町をうろつく。
夜中に活動していた黒川は昼まで寝る。
森崎は上村から盗んだ財布でおいしい海の幸を食べに行く。
小野(吸血鬼)は山を散策。
財布が無いのに気付いていない上村は町を散歩。
時子とユキは民宿でのんびり。
といった感じでした。
 時子とユキが民宿でのんびり(時子は一人で本を読んでる)していると、近所の子供達が民宿の子供を誘いに来ました。しかし何か問題があったのか、いろいろ話し合っています。気になったユキが話を聞いてみると、その民宿の子供の新吉が約束した時間になっても来ないから迎えに来たとのことでした。ここで、生命力判定に成功した黒川が起きてきて話に参加します。新吉の様子を見ると恐怖でガタガタ震えているようでした。話を聞こうとしますが、恐怖で何も話せません。ただ事ではないと感じた2人はもっと話を聞いてみることにしました。黒川は子供達を連れ立って一緒に遊びにいき、その間にユキが話を聞くことで行動開始。
 ユキの質問に対して、GMが目標値8の知力判定を行うが、なかなか成功せず結局分かったのは「昨日のよる何か外でとても怖いものを見た」ということだけでした。この判定に関しては、GMが恐怖判定表を見たけど、具体的にどうなるのかが分からなかったからとった措置でしたが、結果的に「すごい恐怖体験をした」ということがプレイヤーに伝わったから、問題なかったでしょう。
 一方黒川は子供達と外に出かけますが、子供達はどこかに行きたいけどそれを他人に知られたくないようです。それを察した黒川は言いくるめの技能を使い、子供達に連れて行ってもらえることになりました。
 他の人はとくにイベントはなし。吸血鬼小野は方向音痴のため森の中を彷徨います。それと上村は自動販売機で飲み物を買おうとしたところで財布が無いのに気付き、民宿に戻りました。

午後
 午前中に人の財布で豪遊(と言うほどでもなかったみたいだけど)していた森崎は上村の秘書に「これ落ちてたよ」と中身の減った財布を渡していました。民宿に戻ってきた上村はそれを受け取り、中身が減っていることに気付きました。しかし森崎は出かけた後でした。とりあえず財布を確保した上村は一人で昨日と同じ海に向かいます。するとそこには昨日はなかった巨大な足跡と、尻尾の跡がありました。その跡は海から出てきて山のほうに少し向かったあとで再び海に戻っています。「これは何か変だ」そう思った探偵上村は調査を開始します。と、いってもただ普通に海を泳いで探すだけ。そんなことだから無能探偵などと呼ばれるんだ。
 黒川は昼ごはんを食べた後で子供達と一緒に島の西にある山へと向かいました。途中で道に迷っている吸血鬼小野と遭遇して、一緒に行こうかと提案しますが子供達はそれを拒否し、知力判定による説得も失敗。再び分かれることになりました。当然吸血鬼小野は再び遭難しました。黒川が子供達に案内されたのは、洞窟を抜けた先にある広場で、そこにはなんと人間大の恐竜がいました。体型はいわゆる「ティラノサウルス」のような感じです。早速オーラ感知を行う黒川。もちろん妖怪です。子供達が持ってきたものを食べている様を見る限り、人間には悪意を持っていない様子です。皆にメールで知らせようとしますが、山の中なのでもちろん圏外。子供達はその恐竜を「ベビー」と呼んで、先週からこっそりここで飼っているそうでした。なんでも、先週あった地震でさっき通ってきた洞窟が出来、奥にいってみたら卵があったそうです。子供達はベビーをある映画に出てきた生き物だと言いますが、オタク知識の判定に失敗した黒川は思い出せません。
 そのころ、相棒のゴローちゃんと一緒に山を散策していた森崎に、ゴローが黒川のにおいを発見した言いました。どうやら他にも子供達と思われる匂いがあったので、ハーメルンの笛吹きのように子供をさらい、夢の国を作ろうとしているのではと疑い、追跡を開始します。着いた場所は当然先ほどの洞窟で、忍びの技能を使いながら一人と一匹は奥に入っていきました。しかしゴローが黒川に発見され「今夜は狐鍋だ」などというものだから、ゴローは逃げてしまいました。
 黒川は「遅くなるといけないから」と、子供達に山を下りることを提案します。そして一緒の帰ると、早速先ほど子供達から聞いた名前を調べます。答えはすぐに出ました。子供達が言っていたのは「ベビーゴジラ」で映画「ゴジラVSメカゴジラ」に登場した「ゴジラザウルス」の子供です。設定によると雑食のようなので、子供達に心配は無いようです。しかし、映画の中ではベビーゴジラを探してゴジラが上陸していたので、そのことを心配します。そこで皆(森崎以外の妖怪)に「ベビーゴジラがいた。ゴジラが出てくるかもしれないからヤバイ」と言う感じのメールを出します。
 森崎は黒川が去ったのを見届けてからゴローを呼び戻し、ベビーに近づきます。森崎もベビーが妖怪であることを見破り、とりあえず居場所の分かっているユキをゴローに迎えに行かせます。その間自分はベビーの見張りです。
 一方ユキは、新吉から島の海岸で何かを見たと言うことを聞き出し、海岸に向かおうとしていました。そこにゴローが現れ、ユキを引っ張ろうとします。しかし人間の言葉が話せないため、その意図が伝わりません。結果ユキはそのまま海岸に向かい、ゴローもそれに付いていきました。海岸では上村が見つけたのと同じ足跡を発見します。とりあえずはそれを確かめたので、今度はゴローに付いていくことにしました。そしてそこでユキもベビーと対面します。二人は相談し、皆にこのことを知らせようとしますが、携帯は圏外。ユキがベビーを見張り、ベビーの姿記憶を行った森崎が皆に説明に行くことにしました。しかしベビーがいるのは崖の中腹。当然冷房なんてありません。厚さにあえいだユキはベビーが普段使っていると思われる、水が湧き出てたまっている所で水浴びを始めました。彼女、とくに羞恥心は無いそうです。
 黒川のメールを見た上村、高間は内容がさっぱり理解できませんでした。「何言ってるんだ、こいつは?」と言う感じです。何とか人里にたどり着けた吸血鬼小野はメールを見て、とりあえず「どういうこと?」と返信をしました。具体的なことは後から話すと言うことで、方向音痴の彼女を迎えにいきます。

 夕方、ユキ以外のメンバーで食事を取った後、妖怪の皆で集まって作戦会議です。お互いの情報を交換し、森崎がベビーに変身して見せることで皆に信じてもらえました(森崎は触ったことのあるものしか変身が出来ないから)。どうやら昨夜ベビーにえさをやりに言った新吉は帰りにゴジラの上陸を目撃し、その恐怖でああなってしまったようです。今夜も上陸してくる可能性があるので、映画の通りにベビーをゴジラに引き渡すということにしました。まず、森崎と黒川が海岸へ向かいコミュニケーションをとり、その間はユキ、上村、吸血鬼小野の3人がベビーの確保、そして高間は山にやって来るかもしれない人間を警戒するということになりました。

 そして夜。
 黒川と森崎が海岸にやってくると、すでに沖に巨大な影がありました。身長100m、体重6万tの4代目ゴジラです。巨大な妖怪に遭遇したため、二人は恐怖判定に入りました。このゴジラ、容貌が「凶悪」である上に「巨大」レベル9でさらにペナルティが来るため、二人は恐怖判定に失敗、数秒間硬直しました。もし正しくルールどおりに作っていた場合、この巨大のレベルが50くらいになっていたため、もっとすごいことになっていただろう。ちなみにその場合、打撃攻撃は最低で36D6(平均ダメージ126)なんて一撃必殺の威力になっていた。
 一方高間は山に行こうとする子供がいたため、確保し無理やり帰らせるという地味だけど重要な活躍をしていました。
 ゴジラは海岸で松明を持っていた森崎や歌う黒川にちょっと興味を惹かれますが、すぐに前進を再開しました。彼らがいろいろ叫んでも、ぜんぜん聞く耳を持ちません。「読み書きできない」「言語障害」「獣性」を持っているから当然です。しかも移動力が34もあるので、頑張らないとすぐに通り過ぎます。コミュニケーションは無理と判断した二人は、うまくベビーのいる方向に誘導しようと妖術を使います。高さ60mのところで燃える火に興味を引かれ、うまくゴジラは誘導されました。その報告を聞いた上村たちは、ユキを残して洞窟に隠れました。
 ベビーに寄り添うユキもゴジラを見たため恐怖判定。こちらも失敗し、癖として怪獣映画が嫌いになりなした。ベビーもゴジラに怯えてしまい、しり込みします。そこで森崎は「動物使役」の技能を使ってベビーを宥めることにします。判定は2回目で成功。ベビーはゴジラとともに海に向かいました。
 森崎は子供達が翌朝ベビーがいなくなっていることに驚くと思い、ベビーに変身して海まで続く足跡を残しました。このときなぜか、何もしてなかった上村が海に帰るゴジラを見ると宣言。勝手に恐怖判定で失敗していた。

 翌朝、森崎は黒川に変身しベビーのいたところにやってきた子供達と会います。子供達が「ベビーがいない!」と慌てているところへ、「むっ、これはベビーの足跡じゃないか?」と、昨夜自分でつけた足跡を指差します。子供達と一緒に追いかけると、それは海に続いていました。「ベビーはきっと、海に帰ったんだよ」と、子供達に告げる森崎(姿は黒川)。子供達は海に向かって叫びました「さよならベビー!」。本物の黒川さんはこれを見て「いいところを奪われた」ともらしていました。

 こうして事件は大きくなる前に解決。残りの日をバカンスとして十分満喫し、カフェユグドラシルの一行は地元に帰っていきました。

GMとしてはべびーの発見は3日目で、2日目の夜にゴジラと遭遇というのを想定していたので、よりよい結果になって満足だった。ゴジラと戦っていた場合、レンジ240mで威力15D+1の熱線攻撃と長さ140mで威力17Dの尻尾攻撃が毎ターン飛んでくることになってた。しかも近づくと、全方位への攻撃である体内放射まで持っている。熱線も爆発する上に直径7へクスなので、普通に戦うと味方が一人狙われるだけで全員が巻き込まれてた。そして防護点は15の生命力は316だから、まともに戦っても逃げるので精一杯だっただろう。
これで、弱点や戦闘に関係ない能力も含めて856CPだった。高校時代に百鬼夜翔のノベルを読んでいたときから「いるんじゃないか」と思っていた「妖怪ゴジラ」が出せてとりあえず満足した。また今度GMをやって怪獣を出してもいいかもしれない。いや、その前にプレイヤーとして「怪獣の妖怪」を是非やってみたい。600CPで是非お願い!