ナイトウィザード2nd 第2回「風雲!!アンゼロット宮殿」その3

PC達は研究員達に、玉座への迂回路であるエリアR1の情報をもらい(そのエリアはロンギヌスに協力するウィザード向けの宿泊施設である、4階建てで各階は6部屋、階段が廊下の突き当たりに上下のどちらかに向かってついている、というもの)、更にウィザード向けの自動販売機(アンゼロット宮殿内に複数設置済み)で装備を買うと(一部の人が緊急事態の名目でこの機械を破壊して、中の商品を盗もうとしていたが「そういうことをするウィザードがいるかもしれないから」と、アンゼロットが言っていたため、恐ろしく丈夫に作られており、結局破壊できなかった)、エリアR1に向かった。あとこのとき、研究員たちから回復アイテムの試作品である「ろんぎぬす饅頭」8個入りをもらっている。
事前にPC達に与えていた情報(この日、ロンギヌスの主なメンバーはほとんどで払っているというもの)通り、エリアR1に続く廊下には人影がまったくなかった。
しかし、エリアR(1階)にはいると、廊下に人間大の白いゴキブリ形怪人のクリーチャー(アルビローチ)がいるのを発見する。即座にエネミー識別を行い、それが「憑かれし物(動物)」(要するに戦闘員みたいなもの)であることを見破ったので、一応そのステージの危険感知を行い、おそらく大丈夫であると判断したら、即座に切りかかった。
GMとしては、このクリーチャーでも1回くらいは行動を行って、「仲間を呼ぶ〜」とやりたかったのだが、行動順が回ってくる前に潰されてしまい、仕方がないので「断末魔で仲間に知らせた」ということにした。また、このアルビローチは「憑かれし物」に少々改造を施してあり、「攻撃を行ってダメージを与えると、相手に麻痺を与える」という能力を付け足してあった。
とにかく、廊下にいた1匹が仲間を呼んだため、廊下の両側の部屋から合計4匹のアルビローチが現れる。これによってPCたちのパーティーは囲まれ、乱戦になってゆき、後衛が危なくなる…、はずだったのだが、結局明春に1度麻痺を与えただけで、この階にいたアルビローチは全滅した。もうちょっと沢山出しても良かったかもしれないな。
アルビローチを全滅させたあと、念のためにその階の各部屋を調べると、玉座に向かったまま行方不明になっていた研究員の死体が見つかった。と、PC達はその死体のポケットを探り始める。いや、何もないから別にかまわないけど、これサタスペじゃないんだからやめようよ。
PC達が次の階(2階)に上ると、まずは危険感知を行い、落とし穴が2つあることを突き止めた。また、廊下にはすでに5体のアルビローチが陣取っており、PCたちを待ち構えていた。PC達は展開しつつうまく落とし穴をよけながら立ち回った。特に箒に跨った風音が行動値の速さと移動力の高さ、攻撃力の高さで敵を圧倒していた。
更に上の階(3階)に行ったときの危険感知で、明春がクリティカルを出し、虫型の小型カメラを発見する(実はこいつは2階でもいた)。ほかの事は、1,2階とあまり変わらなかったが、皆さん妙に小型カメラを警戒しており、攻撃を試みる。しかしこのカメラは、攻撃能力は0で回避能力を魔王並みに設定していたので、やすやすと攻撃を回避し逃げていった。
4回での戦闘は他の階と変わらない。待ち構えていたアルビローチ達を風音他が蹂躙していた。
GMとしてはここまでで、2,3回くらいPC達に麻痺を受けていてほしかったのだが、攻撃が通じたのが1回だけでしかもすぐに回復されたのは、少々計算外であった。しかし、小型カメラを配置していたので「PC達のパーティーの展開を予想して敵が待っている」という状況を作れたので、そこそこ満足だった。
4階のフロアを抜けるとそこは共用のフロアになっており、今回のボスが待ち受けていた。敵は3体、壁に張り付いたゴーレムのモラックス(強さはレッサードラゴン並み)、宙に浮いているヴァンパイアのボナファルツ、入り口から1sqのところに立っていたゾンビのモロク。しゃべるのはモラックスだけで、あとの2体はモラックスに操られているロンギヌスメンバーの死体の継ぎ合わせだったので、モラックスが喋っている間にエネミー感知。見事に正体を3体とも見破る。しかしGMのミスとして、この時にNPCである天音のデジャヴュを使わせて、ボナファルツとモロクが何の特殊能力を使えるか、しっかり教えるべきであった。
モロクをたいしたことがないと見なして、戦闘が始まると風音がすぐに全力で斬りかかった。GMは前回彼女の攻撃で、用意した敵を1ラウンドで全滅させられるさまを見ていたので、その対策にモロクを作っていた。こいつの能力は「HPが魔王並みだが、防御は紙」で、「1度だけ受けたダメージを、攻撃してきた相手にも与える」だったため、50近いダメージをそのまま風音に返すことになった。
そのため一撃打ったところで風音はダウン。他のキャラが続けてモロクに攻撃を仕掛けた。モロクのHPは150で、こいつ自身の行動が回ってくるまでにおよそ100のHP削られていた。こいつは「攻撃するときに、受けているダメージ分攻撃力が上がる」という能力も持っていたので、行動が回ってくると即座に攻撃を行った。対象は明春。元の攻撃力が30であったため、合計130のダメージが飛んでくることになった。しかし命中判定のとき、実はGMは(これ当たったらやばいよな)と思い、モロクの命中値を少し下げていた。そのせいかどうか、明春回避に成功。その後の連続攻撃で、モロクは1ラウンドで沈んだ。
あとの敵2体については「チマチマ攻撃しようとしていたが結局ぶった切られた」という感じだった。
最後にモラックスを倒したので、こいつに7つの質問をするチャンスを得た。質問はだいたい以下の通り
Q1、首謀者は誰か                            A、牙王、コーカサス、歌舞鬼、グレイブ、オーガ、リュウガ、G4
Q2、アンゼロットはどうなっている                   A、聖杯に封印されている
Q3、お前たちのようなクリーチャーはまだあちこちにいるのか  A、Yes
Q4、牙王たちの一味はお互いにどういう関係か          A、盗賊団の仲間
Q5、宮殿を乗っ取って、何をしようとしているのか         A、アンゼロットの力を増幅させて、世界結界を破壊する
Q6、どうすればアンゼロットを開放できるか             A、わからない
Q7、どうやってレベル∞のアンゼロットを封印したのか      A、より上位の存在を唆し、力を聖杯に借りた
確かこんな感じだった。Q7については、GMが聞かせた。
これに加えて今回入った情報は「盗賊団の中でも、グレイブは何か別の計画をたくらんでいるようだ」、「ロンギヌスの中枢メンバーの中に裏切り者がいるかもしれない」というもの。

さて、その3だけが少々長くなったが、第2回の報告はこんなところ。ボスたちの強さの加減もそこそこ良かった。第3回では、今迄で最悪の敵を出そうと思っているから、プレイヤーたちは覚悟しておいてもらいたい。