ナイトウィザード2nd TRPGセッション「七徳を継ぐ者 第一話」

とうとうナイトウィザードThe ANIMATIONのDVDが発売されました。そしてそれの初回限定版に付属する月刊ナイトウィザードVol.1にこの話の目玉であるアイン・ソフ・オウルと七徳の宝玉、その一つ慈愛の玉のデータが掲載されたのです。
ナイトウィザードは原作TRPGからのファンでアニメ版もノベライズ版も大好きです。そんな人間ですから、この新たに登場したデータを使ってみたいと思ったのは自然なことではあります。
しかし、ただのデータとしてだけ使ったのでは面白くありません。何とかして原作(この場合はTV版かノベライズ版)に絡ませて用いたいところです。そして月刊ナイトウィザードに掲載されているアニメ版のTRPG用シナリオフックそのままでも満足いきません。私の中ではあのお話はあくまで柊たちの話であり、柊たちはクレバー矢野先生たちの持ちキャラであるからです。
では、原作を無視するのか。至宝エリスのようなキャラクターと新たな仲間たちのもとでまったく別のキャンペーンを行うのか。
ただそれだけではそれも悩ましい話です。そこで工夫の一つとしてこの七徳の宝玉にまつわる話は「マジカル・ウォーフェア」となずけられたウィザードと裏界の魔王たちとの戦争の締めくくりになったお話しであるということを利用することです。
私はマジカル・ウォーフェアにまつわる話の組み合わせ、その過程というものを私なりにではありますが理解しています。しかし、TRPGを行う上でそういった裏の新たにできたお約束を知らないTRPG仲間もいます。
彼らと宝玉の争奪戦を介して、その話に対する共通認識を新たに作り出せればいいかなと思ったりしたわけです。
つまり、宝玉の争奪戦はマジカル・ウォーフェアの初期の段階からあったということにして独自の宝玉の継承者が宝玉を集めていくというシナリオをやってみたくなったのです。
まあ、マジカル・ウォーフェアの最中のお話なのに用いるルールがNW2なのは七徳の宝玉のデータを用いるために目をつぶることにします。


ナイトウィザード2nd

今回予告
世界に選ばれた人間がまた一人、ナイトウィザードとして覚醒する。
そしてそれぞれの思惑の下に集まるウィザードたち。
彼らは伝説の桜の樹の下で共に戦う仲間となることを誓い合うのだった。
しかしそれは今より運命に選ばれた戦士達となり世界の命運をかけて戦う定めを負うことになったということを、彼らはいまだ知らない。
                    ナイトウィザード2nd「七徳を継ぐ者 第一話」〜慈愛の出会い、桜園の誓い〜
戦乱が始まろうとしている、しかし世界はまだ優しく、美しく、愛に満ちていた。


PC①
時は4月、君は輝明学園に行こうとしていた。
君は今朝から記憶がない。しかし、漠然とした記憶と輝明学園に行かなくてはという衝動のみがある。
腕についている七環のブレスレットのみが、君にたしかに感じることのできる現実だった。
                                      コネクション:アイン・ソフ・オウル
                                        推奨クラス:転生者or大いなる者


PC②
「あの子を守ってあげて」
クマの縫いぐるみを持った少女がまた夢に出てきた。
君は今まで何度も彼女の夢を見ている。
そして彼女が「守って」という人間はいつもエミュレイターに狙われているのだ。
                                          コネクション:夢の中の少女
                                    推奨クラス:魔剣使いor魔物使いor龍使い


PC③
小惑星ディングレイが地球に堕ちかけた日から1週間後、アンゼロットの周りは目に見えてあわただしくなった。
そんな中急きょ増員された栄えあるロンギヌスの一員に君は大抜擢された。
そして、アンゼロット直々に君に一つの指令が言い渡された。
「七徳の宝玉が一つ、慈愛の玉を手に入れなさい」
                                          コネクション:アンゼロット
                                          推奨クラス:陰陽師or聖職者


PC④
“大いなる観察者”ザ・ゲイザー
この謎ではあるが偉大なるものに君は仕えている。
「PC①を守れ」
これが今回の君に下された命令だった。
                                          コネクション:ザ・ゲイザー
                                        推奨クラス:使徒or夢使いor勇者


PC⑤
「七徳の宝玉が一つ、慈愛の玉がほしいわ」
「だって、あらゆる願いがかなうというのよ。この私にこそふさわしいと思わない?」
気まぐれでわがままな女王様はそうのたまいましたとさ。
                                        コネクション:ベール=ゼファー
                                   推奨クラス:落とし子or人造人間or強化人間


以上のようなハンドアウトのもと出来上がったキャラクター達は、


PC①:東海林 覚(しょうじ かく)17歳 男 166cm 62kg    プレイヤー名 てんちょ〜
ウィザードクラス 転生者1LV
スタイルクラス アタッカー0LV
属性 火/風
特殊能力 物理攻撃力UP
      遺産所持:アイン・ソフ・オウル
      遺産進化2LV
      ツインウェッポン1LV
      真の力


<解説>
背景設定は、親切と同時に勇敢というまともなキャラクターで、ある意味主人公にふさわしいと言えるでしょう。至宝エリスの対比として存在するキャラクターということで同年代の男として設定されました。
遺産であるアイン・ソフ・オウルがそのままでは全くの役立たずであるため、苦肉の策として遺産進化をとりアイン・ソフ・オウルの重量0を利用してツインウェッポンを取ったようです。
はじめのうちは真の力を用いた一発屋を目指すような取り方ですね。
しかし、属性が物理攻撃威力に優れておりバスタードソードを用いれば【攻撃】28まで上がり決して何もできないキャラクターではありません。
むしろ、このパーティのメインアタッカーが弓使いで前に出ないことを考えれば【防御】23【魔防】14の立派な前衛戦士です。




PC②:翠風 トウゴ(すいふう とうご)16歳 男 171cm 66kg プレイヤー名 ぶちょ〜
ウィザードクラス 魔剣使い1LV
スタイルクラス アタッカー0LV
属性 風/風
特殊能力 物理攻撃力UP
      ウェッポンマスタリー:弓
      渾身撃1LV
      薙ぎ払い
      魔器所持:ロングボウ
      刃の供物1LV


<解説>
背景設定は一般ウィザード。特にどこに所属しているというわけではなく、周りにエミュレイターによる危機が迫った時は夢の中に“クマの縫いぐるみを抱えた少女”が現れなにをまもればいいのか教えてくれるというところはシナリオハンドアウトどうり。
いま一つ効率の悪い主人公の覚にかわり、文字どうり生命を削りながら攻撃力をUPさせるキャラクター。しかし【耐久力】を消費する特殊能力を用いるため、ダメージを嫌い遠距離攻撃型にした模様です。大胆に見えて堅実なキャラスタイルは本人のダイス目の悪さをカバーしています。(ちなみにGMは風音というキャラを持っています が、こいつは≪刃の供物≫、≪生命の刃≫、前衛戦士という最大ダメージ追求型のキャラクターです)
シナリオにおける活躍は攻撃ジャッジファンブル回数最多、GMの回避ジャッジクリティカル回数最多という不運に見舞われました。とある一例をあげると、スカルチーフとスカルファイター×2がいるsqに≪薙ぎ払い≫による攻撃を加えたところチーフとファイターAがクリティカル回避、ファイターBが攻撃ジャッジの出目の悪さと防御ジャッジと≪骨の身体≫よるダメージ軽減により1点ダメージ、その後で再び回ってきた攻撃ジャッジにファンブルということがありました。
しかしながら【攻撃】はパーティ中最大を誇り、魔法力消費による特殊能力が少ないためメインアタッカーの座はしばらく不動でしょう。




PC③:横島 麻紀(よこしま まき)23歳 女 167cm 59kg プレイヤー名 風音の参加しているシナリオのGM
ウィザードクラス 聖職者1LV
スタイルクラス ディフェンダー0LV
属性 天/地
特殊能力 カバーリング
      物魔防御力UP
      優しき加護1LV
      信仰の鎧1LV
      神鎧2LV


<解説>
背景設定はシナリオハンドアウト以上の情報はなし。
プレイヤーが生存能力の高いキャラクターが大好きなことを受けて、【防御】29【魔防】23というガチガチの防御型の戦士。
【攻撃】14【魔攻】12という非力さ以上に【命中】7という絶望感あふれる能力値ではあるが本人はへこたれません。なんと、実は【魔導】12であることを利用して魔装≪アンアームドマジック≫で攻撃します。いや、雑魚なら結構当たるし、ダメージが入るんです。
攻撃では非力の極みですが、そのタフさは隣にいる覚の命を何度も救いました。いや、だって、他の人間なら大ダメージのところを「カン」なんて言いますからね。そして、他の二人は後衛のため敵が一体ならほぼ無敵の陣形を組むことができるその陣形のキーパーソンです。だから雑魚にも苦戦するところがあるのはご愛嬌ということで。
ある意味、パーティ中最強とも言える。




PC④:小鳥遊 一二三(たかなし ひふみ)16歳 女 150cm 40kg プレイヤー名 三都シリーズの中の人
ウィザードクラス 夢使い1LV
スタイルクラス ヒーラー0LV
属性 水/冥
特殊能力 蘇生の光
      代償軽減:治癒魔法1LV
      代償軽減:付与魔法1LV
      幻視
      偽りの記憶
      ぐるくる1LV


<解説>
設定は、普段は探偵事務所の事務員バイト兼助手で、かつては素直じゃなかったが今は欲望に忠実というキャラクター。
ゲイザーの正体を知っている数少ないウィザードの一人ということにしてもらった。
今回のセッションで彼女について語ることはただ一つ。自分の回復ジャッジファンブルに幸運の宝石を消費して打ち消した次の行動で、覚に対する回復ジャッジに対してさらにファンブルして【耐久力】に5点ダメージ。覚の残り【耐久力】3という事態を引き起こしたこと。この後、クライマックスボスであるベルキマイラの≪連続攻撃≫により覚の命は風前のともしびに・・・実際は麻紀の≪カバーリング≫とプラーナ解放および一二三の付与魔法≪ディフェンスアップ≫により何とか事なきを得ることができました。
今回で一番おいしいキャラクターだったかもしれません。




PC⑤:プレイヤーに用事が入り今回はなし


では、以上のメンバーでどのようにセッションが行われたかを振り返ってみます。


オープニングフェイズ
〜シーン1〜  シーンプレイヤー 東海林覚

ハンドアウトどうり覚は今朝から漠然とした記憶しかありません。自分が何者であるかということはわかりますが、それ以外のことは頭に霧がかかったような状態なのです。
そこで覚は自分が何者であるか順次思い出しまていきます。
自分の名前、今いる家に住んでいるということを思い出していき、輝明学園秋葉原分校にいかなくてはならないという衝動があることに気付きます。理由を考えてみると制服を着ていることからそこの生徒であるためだからだと覚は判断しました。実際、懐を探ってみると輝明学園秋葉原分校の2年3組である学生証があります。
食事を終えて登校しようとすると、手首にぴったりとはまった七環のブレスレットに気づきます。理由を考えてみるとこんなにぴったりとして取り外しがきかないところを見ると小さいころからずっとはめていたものなのだからだろうと考えました。


〜シーン2〜  シーンプレイヤー 翠風トウゴ

トウゴは夢の中にクマの縫いぐるみを抱えた少女があらわれました。彼女に会うのはこれが初めてではありません。今まで幾度となくこの少女は人や物に起こるエミュレイターからの危機を予言してきました。
きっと今回もそうなのだろうと考えトウゴは少女が語りだすのをおとなしく待ちました。
少女はとある少年の映像を出し、

少女:「彼を守ってあげて」

と言い名も知らぬ少女は去って行きました。
目覚まし時計の呼び声が聞こえるなかトウゴは目を覚ましながらまた彼女の名前を聞き忘れたことに気づくのでした。


〜シーン3〜  シーンプレイヤー 横島麻紀

ここはアンゼロット宮殿にある謁見の間。いまここで新たなるロンギヌスの任命式が行われています。小惑星ディングレイの衝突を無事回避し世界の危機は去ったと思ったのもつかの間、世界各地で強力なエミュレイターがこのファー・ジ・アースを狙って裏界から侵攻してくるのでした。
それを受けて世界の守護者アンゼロットは直属のエリート部隊ロンギヌスの増員を決定しました。そして横島麻紀は新たに任命された7人のうちの一人なのです。

アンゼロット:「・・・、横島麻紀、あなた方7人をロンギヌスメンバーに任命します。早速ですが任務です」

アンゼロットが言うには世界各地で強力なエミュレイターが出現しはじめ、世界結界で弱くなっているとはいえ対処療法しか行えないウィザード陣営はかつてない苦境に立たされているということ。そのため各地に封印されているマジックアイテムを開封して戦力の増強をはかろうと考えているということ。当然エミュレイター側も同様の考えがあるだろうから決して遅れをとってはならないということだそうです。

アンゼロット:「あなた方に集めてもらうのは七徳の宝玉と呼ばれる強力な力を秘めた七つの玉です。すべてを集めればあ
        らゆる願いがかなうといわれています」

そして麻紀は七徳の宝玉の宝玉の一つ慈愛の玉の回収の任務を受けました。


〜シーン4〜  シーンプレイヤー 小鳥遊一二三

とある町の探偵事務所に一二三は勤めています。今、所長は外出しており事務所には彼女一人です。
そんな中、事務所の扉をコンコンとノックする音が聞こえてきました。ところが、めんどくさがった一二三はそれを無視したのです。しかし、ノックの相手は一向に去る気配を感じさせません。常に一定の調子を崩さずノックをし続けているのです。ついむきになった一二三は意地になって随分と長い間無視しました。それは緩慢なチキンレース、先に根を上げたのは一二三でした。
観念して扉を開けるとそこには見知った初老の男性が立っていました。彼は“大いなる観察者”ザ・ゲイザー。かれはファー・ジ・アースにおける最高神である幻夢神の現し身なのです。そんな彼に体内時間で5時間ほど居留守をし続けたことに一二三は戦慄しました。
一二三のわびと挨拶を聞き流しながら、彼はおもむろに写真を取り出しました。

ゲイザー:「このものをお前の命に代えても守れ」
(現在のゲイザーは純粋にこの世界を守ろうとしている。今回の話もただの親切心)

一二三の質問もそこそこにゲイザーは、いつもどうり自分が関わっていることは一切他言無用と言い放ち去って行きました。
ため息をついてふと時計を確認すると、最初のノックからいっさいの時間が流れていません。後に残ったのほげしい虚脱感と写真のみでした。


〜シーン5〜  GMシーン

ポンチョを羽織った一人の少女が輝明学園秋葉原分校正門をくぐり抜けた。彼女の名はベル・フライ。輝明学園秋葉原分校高等部2年3組に在籍している生徒だ。彼女は玄関に入ろうとしたところ立ち止まりある方向を見つめた。

ベル:「ふ〜ん、面白い気配を感じるわね。あれが七徳の宝玉といわれるものかしら」

そう呟き彼女はスッと目を細める。ただそれだけの動作が周囲からいっさいの光と熱を奪っていく感じを与える。まるで彼女の存在そのものが何よりも深い闇そのものであるかのようだ。

ベル:「アステートの復活が本来の目的なんだけど・・・寄り道したくなっちゃった」

そう言って彼女は目線の先、伝説の樹のもとへ歩いてゆくのだった。


ミドルフェイズ

〜シーン1〜  シーンプレイヤー 横島麻紀

横島麻紀は世界魔術協会の図書館で七徳の宝玉、とくに慈愛の玉について調べてみることにした。
わかったことは、慈愛の玉は防御・回復に優れ死者すら蘇らせることが可能だという。そしてそれほどの力を持つ宝玉ならば封印されていても周囲に何らかの影響を与え続けているだろうことが判明した。
しかしそれ以上の、特に場所を特定するような情報は得られなかったため、彼女は恩師(コネクション)に教えを乞うため輝明学園秋葉原分校へ向かうのだった。


〜シーン2〜  シーンプレイヤー 小鳥遊一二三

小鳥遊一二三が写真(輝明学園秋葉原分校の制服を着用している覚)をもとに聞き込み潜入調査を開始しようと学校の正門まで来ると、そこには写真の少年がいるではないか。なんという偶然。そして彼は別の少年と話をしている。聞こえてきたところによると、彼らは2年3組の同級生同士のようです。どうやら新学期からまだ1週間でお互い同級生であることには今の今まで気づいてなかったようだ。
気配を探るとどうやら二人ともウィザードらしい。ここは一つ自分も同級生であることにして挨拶をすることにしよう。

一二三:「あ、こんにちはぼくも同級生なんだよ。そしてね東海林覚くんぼくは君の護衛に来たんだ」

東海林覚はどうやら一二三の突然の護衛宣言に驚いたらしい。

トウゴ:「あ、実はおれも」

つられて翠風トウゴもぶっちゃける。
覚が何が何だかわからないと戸惑いはじめたので目立ちすぎる前に一二三はまたあとでといったん立ち去ろうとする。すると突然、覚の腕輪から一条の光が発しある方向を指し示す。そして、いきなり覚が夢遊病者のように光の指し示す方向に向かって歩きはじめた。


フォートレスダイブ

〜シーン1〜  シーンプレイヤー 翠風トウゴ

東海林覚がふらふらと向かった先は伝説の樹だった。その樹の下で告白した者は恋が成就するという伝説があるとか。
後ろから一人の女性が駆け寄ってくる。どうやら光を見たその人(登場判定に成功した横島麻紀)がたどってきたようだ。
彼女がトウゴたちに追いつくといきなり月匣が発生する。そしてあたりに大量のバトルゴブリンが出現した。(バトルゴブリンLV2(モブ)×3:4人を邪魔に思ったベルが召喚した)
覚はいつの間にか正気に戻っており手には月衣から取り出したと思われるバスタードソードを握っている。戦い方は知っているようだがいまだ戸惑いがあるようだ。

トウゴ:「大丈夫だ、俺がお前を守ってやる」

覚:じゃあ少し笑って「ああ」と

GM:伝説の樹下で告白したということでBLフラグ(笑)

二人:違う

戦闘に問題なく勝利した後、お互いの詳しい事情を話し合う。(もちろん、一二三はゲイザーについては黙っていた)
そして、いまだ伝説の樹の根元に向かって発している光を追って歩いて行くといきなり魔法陣が展開し覚の姿が消えた。(覚のシーンからの強制退場)
調べてみたところどうやら転送魔法陣らしいので3人とも覚を追うことにした。


〜シーン2〜  シーンプレイヤー 東海林覚

仲間たちが覚に追いついてあらためてフロアを見渡すとあたり一面には骨が敷き詰められており部屋の中央には光を放つ橙色の玉が台座におかれていた。
台座に書かれてある文字を要約すると、勝手に玉をっとっていくと骨が襲ってくるという内容。
いろいろ調べて考えた結果、部屋から脱出するには宝玉の主の承認が必要であるとのこと。
彼らは例のセリフ「戻りなさい私の光」の存在を忘れているらしく強引に宝玉を入手、スカルチーフLV4とスカルファイターLV3(モブ)×2と戦うことになる。
何とか勝利した後、東海林覚が正式に慈愛の宝玉を入手したため“守護の間”が全員の【耐久力】【魔法力】をそれぞれ【治癒力】0で回復ジャッジする。


〜シーン3〜  GMシーン

伝説の樹の上空に一人の少女が浮いている。
ベル・フライ、いや“蠅の女王”ベール=ゼファーは輝明学園の制服にポンチョを羽織った姿のまま東海林覚が慈愛の宝玉を入手したのも確認し、

ベル:「ふーん、慈愛の宝玉ね。いったいどれほどの力を持っているのかしら?」

彼女が手を振ると、転送魔法陣の手前にもう一つの魔法陣が出現する。

ベル:「ちょっと実験してみよ。期待はずれな結果にならないでよね」

そう呟くと新たにあらわれた魔法陣から一体の魔獣が出現したのだった。


クライマックスフェイズ

何か不吉な雰囲気を感じ取った東海林覚が汎用魔法≪オラクル≫を発動、転送魔法陣の直前でベルキマイラLV5が待ち構えていることに気づいた。現状で入手できる情報をもとにベルキマイラに対して知名度判定をし敵の特殊能力を把握する。
≪ブレス攻撃:火≫を警戒したパーティは一斉に転送魔法陣で移動した後の【行動値】ジャッジでプラーナを全開、目の前のsqにいるベルキマイラより速く移動しようとするも全員が失敗する。
このベルキマイラ、ベール=ゼファーが慈愛の宝玉の力を測るため適当に作った存在で通常にキマイラより全体的に強くはなっているが【防御】はかなりいい加減に作っているという設定で低めに設定してある。これは前述したことがあるが風音などをはじめこのGMの作るキャラクターは攻撃偏重の回数制限があろうとも最大ダメージ重視のキャラクターを作るのだが、他のメンバーはバランス型または防御型を選択するためだ。風音なら70点前後のダメージを6回は飛ばせるが、かれらは40点前後しかとばしてこない。そうなると【防御】30【魔防】20は致命的なのだ。
ともあれ見事パーティはベルキマイラを討ち取り、気がつくとあたりはすでに夜になっている。


エンディングフェイズ

〜シーン1〜  GMシーン

覚たちが勝利の余韻をつかんでいるところ、その上空では“蠅の女王”が彼らの様子を面白そうに観察しながら、。

ベル:「なるほど・・・宝玉一つ一つではあの程度の力しか出せないのね。
    でも、全部揃えれば宝玉の力を完全に発動させることができそうね」

彼女は覚たちに背を向けた。

ベル:「アステートのこともあるしね、宝玉はしばらく預けておくわ。せいぜい私を楽しませなさいウィザードたち」

そして大魔王と称される裏界の大公は夜の闇に消えていった。


〜シーン2〜  シーンプレイヤー 東海林覚

アンゼロット宮殿の空中庭園で麻紀は他の3人もつれて今回の事件についてアンゼロットに報告した。

アンゼロット:「なるほど、事情はよくわかりました。東海林さん慈愛の宝玉はそのままあなたが持っておいてください。
        宝玉の効果も本来の持ち主の宝玉の継承者であるあなたのほうがよく引き出せるでしょうから」

覚がそのことについて了承すると、

アンゼロット:「では皆さん、これからする私のお願いに“はい”か“Yes”でお答えください(一同爆笑)
         このまま麻紀と協力して残り6つの宝玉も手に入れてください。やってくれますよね?東海林覚さん」

いや、わかっているネタではあるが実際やってもやっぱり爆笑もんだねこのセリフ。まあ、アンゼロットだからこそではあるんだが。
答えはみんなして了解をしていたな。


<セッション全体の感想>
時間について>3時間で終了
今日はキャラメイクから始めたので短めのシナリオでやったが、予想以上に短くてびっくりした。
ダンジョンを作らなかったらこんなに早く終わるものなんだね。この経験は今後のシナリオのバランスの参考になるよ。


アンゼロットについて>
今回のアンゼロットは比較的まともな人物として表現した。これは今後アンゼロットと親しくなるにつれて、だんだんと「いわゆるアンゼロット」を表現していきたいと感じているから。


ゲイザーについて>
OPで注釈を入れているように現在のゲイザーは人間サイドです。理由はのちのちわかると思います。


ベルについて>
現在は四月の始業式から1週間ぐらい経った頃です。このころベル様はベル・フライという偽名で輝明学園に潜入し魔王アステートの復活をもくろんでいました。


ベルキマイラについて>
実際は【防御】30でも勝てたかもしれません。横島麻紀が予想以上に堅かったので彼女がうまく立ち回れば超長期戦の結果勝利していた可能性は十分あります。でも、キャンペーンの最初のシナリオなのでそんなくどい戦闘をするよりこれでよかったと思っています。


シナリオについて>
今回のシナリオは月刊ナイトウィザードVol.1に掲載されているTRPG用シナリオフック第1話/「月匣」〜紅き月、碧き瞳〜を参考にしました。


文章について>
文章が「〜です・ます」調からもっと軽い語尾に変化したり、また「〜です・ます」調に戻ったりしています。これはあくまで筆者の実力不足の結果であり、表現における深い意味があるわけではありません。また、訂正しないのはあくまで筆者の怠慢によるものでありその他の意図が存在するわけではありません。読みずらい文章を長々と書いたことを深くお詫びします。