GURPS ルナル リプレイ とある街での怪事件

 空気は「からけ」と読むんでしょう?(挨拶)
 三都シリーズの中の人、一二三の中の人、そして前回サタスペDDです。
 今回からガープス・ルナルのGMをやることになりました。ガープスは私がTRPGを知るきっかけにもなったシステムだったり、いろいろ思い入れがあるのでかなり張り切っています。
 それでは前置きはこれくらいにして、早速どうぞ。ガープスを知らないと微妙にわかりづらいかもしれません。知らんという人は雰囲気でどうぞ。あと、例によって長いです。



 12/23 とある街での怪事件


メンバー

  • エストア・アールヴ
    • PLはてんちょ〜。
    • 戦士、というよりは暗殺者なタマット入信者。打たれ弱いのですが一撃はパーティー中最大。『暗視』に『広視界』、「登攀14」に「忍び16」と、どこの重役をしとめようというのですか。トリムに『熱狂』していることを除けばまっとうな精神です。さりげなく紅一点だったりします。
  • カシス・コレオプテラ
    • PLは雪野の中の人。
    • 戒律無視して槍をぶん回す、重戦士のジェスタ入信者。体力は無いくせにプレートメイルを着込んでいます。『内気』『サディスト』『嫌な行動』と、正直現実には付き合いたくない人。技能も戦士系オンリーで、良くも悪くも盾です(間違っても矛ではない)。GMを能力的に困らせてくれます。
  • ジーニアス
    • PLは風音の中の人。
    • 知力17以外の能力値ははすべて8という、ある意味漢らしいウィザード。さりげなく『強欲』であることを覗けば結構普通の魔術師です。妙に盗賊系技能が充実しているのは御愛嬌。呪文の得意分野は精神操作系と感知系で、攻撃呪文は一切なし。GMを技能的に困らせてくれます。
  • トリム
    • PLはぶちょ〜。
    • クティクティ種では激レアな、男のフェリア。『癒しの手』を使いこなしますが、CPの関係で『心の声』を持っていても使えないという不思議な状態に。盗賊っぽいことができ、「服飾15」と手に職もありますが、戦闘能力が皆無な人(?)。『敵』である密猟者からエストアが護衛しています。
  • GM
    • についてはどうでもいいですね。


本編

 服飾の仕事明けのトリム。頼まれていた舞台用の服をシャストア神殿(劇場みたいなところです)持っていくと、なにやら騒がしいです。荷物運びにつれてきたエストアと一緒に訊いてみると、「怪死事件だ!」とのこと。何でも外傷は全く無いのに脱水症状、むしろ全身から水が無くなって干からびて死んでいたというのです。何とその被害者が服の届け先。これはどうにかせねばならないでしょう。
 一方、医者の手伝いをしているジーニアスは衛兵から訪問を受けます。曰く、「何か事件について知らないか?」と。どうやら街では女の人が干からびて死ぬという怪死事件が連続で起こっているようです。懸賞金も出るという言葉に釣られたのか、たまたま居合わせたカシスを護衛にガヤン神殿(警察みたいなところ)に向かいました。そしてガヤン神殿に行くと、何やら受け付けにはフェリアと女戦士が。これも何かの縁、とパーティーを組むことにしました。
 この辺、実にGMに対して協力的に動いてくれました。感謝。


 捜査権のガヤン・バッチをもらって、早速現場に行ってみる面子。まずは最近の被害者であるエルファが泊まっていた宿です。ここで露見したことが、「このパーティー、交渉役が居ねぇ!!」ということ。ダンジョン探索にはやたら強いんですが、交渉の技能をとってる人がジーニアスだけじゃないですか!そのジーニアスも得意といえるほどでも無し。…ええと、GMは悪くないですよね。ともかく、「探索」してみたりしますが有力な情報は得られません。

 その前に殺されたシャストア信者(俳優とか多いですね)の所にも行ってみますが、ここでもスカ。ですが、聞き込みをすると最近恋人ができたとのこと。とりあえずマートという男をチェックしておきます。

 最初に殺されたアルリアナ信者(娼婦さんとかが多いです)の所に行きつつ、エストアは裏タマット(盗賊ギルド)に行きます。マートのことを調べてくれるよう頼みました。
「じゃ、100ムーナ(1ムーナ≒1$)な」
「あ、金が無い…」
…いや、情報料くらい用意しておきましょうよ。


 次の日、マートについて色々判明しました(お金はトリムから借りました)。住んでいる場所、そしてその人柄。よーするに女たらしです。
朝早くに住所へ行ってみると、店主のおっさんと定食屋の準備をしている優男を発見。
「このおっさんが嫉妬で、邪魔な女共を?」
「可能性はあるな…」
ねぇよそんな可能性。
 さておき、とりあえず接触してみる一同。囮になる、とプレートアーマー着たまま入店するカシスと、こっそり入ろうとするトリム。トリムは結局見つかってしまい、ただのとても目立つ存在に。かと思いきや、先に入店していたジーニアスがいきなり「眩惑」なんぞをかましてきました。突然ぼけっとしたマートを見ていけしゃあしゃあと言います。
「おっと、私は医者(見習い)だが、これはちょっと様子を見たほうがいいな」
と、マートを個室に連れ込みました。…この作戦なら、囮とか要らないんじゃ?と思ってはいけませんね、きっと。
 その後、こっそりとかけた「読心」とかを駆使してマートから情報を搾り出す面子。よーするに被害者は彼の恋人「達」だったのです。そのあと不審に思って逃げ出したマートをあっさり捕まえ、ガヤン神殿に突き出しました。さすがに一般人(25Cp)がPC(100Cp)の戦士からは逃げれません。


 まだ被害にあっていない恋人らは3人。ウェイトレスとパン屋の娘、そして貴族の令嬢です。貴族の令嬢については、服屋を営んでいるトリムに伝があったので彼と従者のエストアが、ウェイトレスのほうにはカシスが行きました。ジーニアスは魔術師の伝からの調査です。
 カシスはウェイトレスの店の前まで行き、鎧のまま堂々と入ろうとします。ただの飲食店にこれは無いと思い、優しく帰ってもらおうとしたのですが、営業妨害するがごとく居座ります。…ええ、ガヤン(警察)呼びました。何か?
 一方、トリムは「トーマからのプレゼント」という名目で屋敷に潜入しました。が、トーマの名前を聞かせた途端に、令嬢ことクトゥワの目がやばげに光りました。
「…大当たりでしたー!」
「よし、生きて帰って来い!!」
何かこのやり取り笑いました。

 さて、ここでちょっとGM考えました。トリムは視覚判定に成功度5で目が光ったのを見つけました。プレイヤーたちはそれを受けて「クトゥワが操られているかも?」と考えたようです。ですが、戦闘のことも考えるとリアルのほうでの時間が厳しいのです。
 結局、ジーニアスに「神秘学」の判定をさせて、クトゥワ本人がソーサラーであると判明させました。…まぁ、この気遣いは意味が無かったんですがね!


 目的地が定まれば早いのがこの軍団、すぐにガヤンに知らせ、包囲網を完成させて突入します。女たらしに無理やり書かせた絶縁状を見せ付けると、クトゥワはついに本性、ソーサラーとしての姿を現しました。元使用人の手下A、Bと共に戦闘です。
 …でもね、成功度8の「集団眩惑」なんてどないせいというんでしょうか!?ジーニアスにあっけなく無力化された敵パーティーへ、背後からの全力攻撃をかましてめでたく終了。

 ですがクトゥワはルナルのソーサラーです。奥の手である「悪魔変身」を使います。でかいカマキリなのですが、鎌の代わりにタコの触手が付いている、その名も「〈衝撃の悪魔〉ズグルディス」です!ま、本編にこの名前出しませんでしたが。
 「倍速」をかけてエネルギー切れになったジーニアスを後ろに置き、エストアとカシスは2人がかりで攻めます。こいつは触手を鞭のようにぶん回し殴ってきたり、絡みつかせて水分を吸い取ったりします(干からびた死体はこのためです)。防御力無視でくる脱水攻撃にカシスが気絶判定を開始、エストアも食らうと一撃で戦闘不能になりかねません。
 が、なんとか無事にやっつけてくれました。初回から死人が出なくてよかったよかった。途中、GMが回避でクリティカルを振って、エストアの武器を破壊したのは内緒です。…トリム?彼は戦闘では役立たずなので増援を呼ぼうとしていました。結局間に合いませんでしたが。


 元の姿に戻ったクトゥワをガヤンに引き渡して結、となりました。報酬はみんなで仲良く分配し、借金返したり壊れた武器を買い戻したり。
 ですが、彼女にソーサラーとしての知識を教えた人物はついに見つかりませんでした。…決して、何も考えていなかったわけではありません。ええ、断じて違いますよ?


総評と反省

  • 全体的には
    • 悪くは無かったと思います。ただ、少々ネタばらし気味のことを言ってしまいました(元ネタがス○ール・デ○ズということをほのめかしてしまった)。次は気をつけましょう。
  • 戦闘
    • 戦闘バランスは結構びびりました。というのも、パーティー内の耐久力と破壊力の差が極端なんですよ。破壊力はともかく、耐久力はどうしたものかと悩みました。結局、防護点無視という荒業を使いましたが、そう連発できません。さてどうしたものか。

 …とまぁ、こんな感じでした。いや、楽しかったですね。今年はもうありませんが、年明けからもよろしくお願いします。
 さて、次回はダンジョン探索の予定ですが、一度PCを作り直してもらおうと考えています。さらにひょっとするとシステム自体変わるかもしれません。ガープスってのは変わりませんが、ソーサルカンパニーを手に入れたのです。これでレ○タル・マギ○ができます。この辺はメンバーと相談ですね。多分ルナルのままですが。
 では。
 GMに付き合ってくれたPLたち、そしてここまで長文を読んでくれたそこの貴方、ありがとうございました。次は幽霊か死霊使いかどっちがいいかなぁ、とかほざきながら筆を置かせていただきます。