七徳を継ぐ者 第二話 〜賢明なる覇者〜

月刊ナイトウィザードVol 2.を手に入れたため、ナイトウィザードThe ANIMATIONの第二話・第三話とセブン=フォートレスリプレイ「フレイスの炎砦」の秋葉原に精霊獣が出現したエピソードを混ぜたシナリオをやってみた。
結果は、現時点では世界が滅びかけない大惨事。現在プレイ時間の関係でいったんセッションを切って次回持ち越しをしているのだが・・・、かなりつらいね、これは。
とりあえず1月27日にやったセッションの分だけ報告しておこうと思う。


シナリオハンドアウト
≪今回予告≫
七徳の宝玉を集めることだけがウィザードの使命ではない。世界結界を越え侵入するものを倒し、やつらにプラーナを狙われた人々を助ける。それがひいては世界結界を、つまりは世界を守るということなのだ。それこそがウィザードの使命なのだ。
これまで世界中のウィザードが裏界からの侵略者を撃退し世界結界を守ってきた。しかし、とうとう世界結界を揺るがす大事件が発生する。
ナイトウィザード2nd「七徳を継ぐ者 第二話 〜賢明なる覇者〜
ウィザードVS復活の大怪獣!!
君はこの世界を守りきることができるか?


PC①:東海林 覚(しょうじ かく)
クラス:転生者
ワークス:高校生
コネクション:覇道財閥
君の両親は今、南方の海洋で遺跡発掘の調査をしている。
スポンサーは覇道財閥。世界最大の経済都市アーカムを拠点に100年ほど昔から世界経済を支配しているアメリカ国籍の巨大財閥だ。
優秀な研究者である君の両親は覇道総帥とも既知の中であり、君自身も覇道総帥には幼いころから良くしてもらっていた。
前回、君がウイザードして覚醒したことをうけて、覇道財閥は世界を守護するものの一員として君に対して全面的な後援を約束してくれた。


PC②:翠風 トウゴ(すいふう とうご)
クラス:魔剣使い
ワークス:高校生
コネクション:TIS
蠅の女王ベール=ゼファーが大公爵アステートを復活させようとした事件が失敗に終わり、君の学園生活に平和が戻ってきた・・・かのように思えた。だが君は感じている、これはつかの間の平穏なのだと、今も世界は狙われているのだと。
夢の中でいつもの少女が訴えるのだ。外から現れてはならないものがやってくると、このままでは目覚めてはならないものが目を覚ましてしまうのだと。
話の内容は漠然としていて、具体的な内容は一切触れられない。しかし少女の表情と態度はいつもと違い、はっきりとした焦りが見えた。


PC③:横島 麻紀(よこしま まき)
クラス:聖職者
ワークス:ロンギヌスエージェント
コネクション:チーム“デンライナー
君を含めた同期の7人が七徳の宝玉探索の命を受けて、早一ヶ月が経とうとしていた。七徳の宝玉を見つけることができたのは横島麻紀ただ一人。
そこでアンゼロットは君に対する褒美も兼ねて宝玉探索を主な目的とした臨時部隊を一隊新たに創設しその隊長に君を任命した。今後、君が手柄を立てることができたら君の部隊はロンギヌスの常設部隊となることができるだろう。
そしてアンゼロットから辞令を受けているとき、世界結界を無理やり突き破った侵入者があらわれたという報告が入った。



PC④:小鳥遊 一二三(たかなし ひふみ)
クラス:夢使い
ワークス:事務員
コネクション:精霊獣
精霊獣。それは世界の真実を知る君ですら直接は知らない存在である。“大いなる観察者”ザ・ゲイザーによるとそれは精霊界をすみかとする強大な存在らしい。
彼の話によるとかつて数百メートル規模の大型の精霊獣が“第一世界”ラース=フェリアを滅ぼしかけたとか。
それは、はじめて世界の本当の姿を知ったとき、ゲイザーが一緒に教えてくれたことだった。


PC⑤:
推奨クラス:落し子or魔術師or人造人間
推奨ワークス:ロンギヌスエージェント
コネクション:ベール=ゼファー
君はロンギヌスの新設部隊“キャメロット(仮)”の隊員に任命された。そしてさっそくアンゼロット直々の命が下ったという。
このままの勢いでこの新設された部隊が手柄を立てて常設部隊に昇格すれば、さらにアンゼロットの覚えがめでたくなると周りの同僚は少々浮足立っている。
しかし君はそんな周りの空気に同調できなかった。君の背後にいるものの存在に気づかされてしまったからだ。彼女の名はベール=ゼファー、“蠅の女王”の二つ名をもつ裏界の大公。


キャラクターデータ
東海林 覚    プレイヤー名:てんちょ〜
年齢:17 性別:男
クラス:アタッカー0LV/転生者2LV
属性:火/風
ライフパス
    出自:[死亡]
    生活:[ケンカ屋]
ワークス:高校生
コネクション:TIS
基本能力値
    筋力:13  器用:11  敏捷:7
    精神:7   知力:5   信仰:9
    知覚:9   幸運:6
戦闘値
    命中:15  回避:10  攻撃:29  防御:26
    魔導:7   抵抗:6   魔攻:8   魔防:17
    耐久力:29   魔法力:10
    行動値:16   移動力:2
特殊能力・魔法
    アタッカー:≪物理攻撃力UP≫/≪ツインウェッポン≫
    転生者:≪遺産所持:アイン・ソフ・オウル≫/≪遺産進化≫3/≪真の力≫/≪フォトンコート≫
    汎用:≪伝家の宝刀≫1
    魔法:≪オラクル≫/≪フライト≫
武装・魔装
    武装:バスタードソード/カソック/戦羽織/アイン・ソフ・オウル
    魔装:ミラージュウォール/クイックエンブレム
<解説>
シーン8の登場判定は【幸運】ジャッジの達成値30以上という強運の持ち主・・・・・・かと思いきや、混沌とした世界へと向かって突っ走っていく事態を何とか収拾しようと四苦八苦するピュアで苦労性な主人公。収集しきれないところに彼の不幸さがにじみでてると思うな。


翠風トウゴ    プレイヤー名:ぶちょ〜
年齢:16 性別:男
クラス:アタッカー0LV/魔剣使い2LV
属性:風/風
ライフパス
    出自:[怪しい家系]
    生活:[永遠のライバル]
ワークス:高校生
コネクション:ルイズ
基本能力値
    筋力:10  器用:13  敏捷:10
    精神:7   知力:7   信仰:5
    知覚:9   幸運:4
戦闘値
    命中:19  回避:12  攻撃:32  防御:16
    魔導:5   抵抗:6   魔攻:7   魔防:11
    耐久力:28   魔法力:16
    行動値:13   移動力:2
特殊能力・魔法
    アタッカー:≪物理攻撃力UP≫/≪ウェッポンマスタリー:弓≫
    魔剣使い:≪魔器所持:ロングボウ≫/≪渾身撃≫/≪なぎ払い≫/≪刃の供物≫/≪生命の刃≫
    汎用:≪訓練:筋力≫
    魔法:≪フライト≫/≪テレポート≫
武装・魔装
    武装:ロングボウ/輝明学園改造制服
    魔装:ミラージュウォール
<解説>
連続ファンブルの凶運は健在、しょっぱなの判定ジャッジからやっていたな。しかし、遠距離からの強力な一撃は雑魚には凶悪。相手を近づかせることすらしない。


横島 麻紀    プレイヤー名:くさどめ
年齢:23 性別:女
クラス:ディフェンダー0LV/聖職者2LV
属性:天/地
ライフパス
    出自:[神の子]
    生活:[遥かなる人]
ワークス:ロンギヌスエージェント
コネクション:アンゼロット
         恩師
基本能力値
    筋力:9   器用:6   敏捷:4
    精神:9   知力:7   信仰:11
    知覚:7   幸運:11
戦闘値
    命中:7   回避:1   攻撃:14  防御:33
    魔導:13  抵抗:8   魔攻:12  魔防:32
    耐久力:26   魔法力:17
    行動値:8    移動力:2
特殊能力・魔法
    ディフェンダー:≪カバーリング≫/≪物魔防力UP≫
    聖職者:≪優しき加護≫2/≪信仰の鎧≫1/≪神鎧≫3
    汎用:≪調理≫/≪訓練:筋力≫
    魔法:≪フライト≫/≪ジャイアントグロウス≫/≪ヒール≫/≪エンチャントマジック≫
武装・魔装
    武装:マジカルリボン/着ぐるみ/レザージャケット/ジュラルミンシールド
    魔装:アンアームドマジック/ミラージュウォール
<解説>
いらんところで4〜5回連続クリティカルをするのはある意味不運の象徴だと思う。部隊の隊長になってからはエキストラの隊員を操りすっかりアンゼロットの信者に・・・。だが、戦闘ではボスの攻撃を一身で受けるパーティ戦闘の要。今回の戦闘ではみんなの役に立ちまくりであった。


小鳥遊 一二三    プレイイヤー名:ツツミ
年齢:16 性別:女
クラス:ヒーラー1LV/夢使い1LV
属性:水/冥
ライフパス
    出自:[三年寝太郎]
    生活:[天才]
ワークス:事務員
コネクション:リオン=グンタ
基本能力値
    筋力:6   器用:7   敏捷:8
    精神:10  知力:14  信仰:8
    知覚:5   幸運:6
戦闘値
    命中:6   回避:7   攻撃:9   防御:14
    魔導:19  抵抗:12  魔攻:19  魔防:21
    耐久力:20   魔法力:22
    行動値:8    移動力:2
特殊能力・魔法
    ヒーラー:≪蘇生の光≫/≪代償軽減:治癒魔法≫/≪代償軽減:付与魔法≫
    夢使い:≪幻視≫/≪偽りの記憶≫/≪ぐるくる≫
    汎用:≪伝家の宝刀≫/≪訓練:知力≫
    魔法:≪ヒール≫/≪キュアウォーター≫/≪エンチャントマジック≫/≪ディフェンスアップ≫/≪プリズムアップ≫/
        ≪フライト≫/≪ロケーション≫
武装・魔装
    武装:ウィザーズワンド/奇術師の服(巫女服)
    魔装:ヴォーテックス/アーマーメント
<解説>
ほかのプレイヤーが演出している最中に背後でねたを振りまく名づけてBGMプレイヤー。本人のプレイするキャラクターはまともなのだが・・・最後の≪ぐるくる≫付のヴォーテックスは痛かった。HPが5分の1ほど吹っ飛んでいった上に[狼狽]のバッドステータスがつくのは超痛い。今後これは強力なパーティコンボの要になると思う。ボス戦ではMPに余裕がある初期のうちから全力でやってみるのもいいかもしれない。たとえば全員一二三のカウントまで下げてから一斉集中攻撃とか。


伊藤 園(いとう その)  プレイヤー名:TOYOTA
年齢:25 性別:男
クラス:キャスター1LV/魔術師1LV
属性:冥/虚
ライフパス
    出自:[博士の子供]
    生活:[マスメディア]
ワークス:ロンギヌスエージェント
コネクション:グィード・ボルジア
基本能力値
    筋力:6   器用:9   敏捷:7
    精神:13  知力:10  信仰:4
    知覚:7   幸運:7
戦闘値
    命中:8   回避:5   攻撃:7   防御:16
    魔導:20  抵抗:12  魔攻:39  魔防:18
    耐久力:17   魔法力:3
    行動値:8    移動力:2
特殊能力・魔法
    キャスター:≪魔法攻撃力UP≫/≪マジックマスタリー:虚≫1/≪マジックコントロール≫1/
            ≪エレメントマスタリー:虚≫1/≪ファストキャスト≫2
    魔術師:≪マジックサークル≫/≪魔導書≫1
武装・魔装
    武装:執事服(メイド服)/戦羽織/ヘルメット
    魔装:ヴォーティカルカノン/ミラージュウォール
<解説>
今回からの参加のため、経験点なしの総合レベル2でつくってもらったキャラクター。所持金も50万V.からとかなりきついとこらからのスタートとなる。
性格は「普段は絶対無敵だがいざとなると善人」と若干ツンデレ気味。
データを見ればわかるとおり、キャスターであるのにパーティで唯一発動魔法を所持していない。あらゆるものを犠牲にして攻撃魔装の強化に特化した特殊能力を選択している。その甲斐あって最大ダメージこそ他者に譲るが射程、魔導(命中)、魔攻(攻撃)のすべてがパーティ中最強である。
今回のボス戦攻略の要・・・だったんだけどなぁ・・・・・・


オープニングフェイズ

〜シーン1〜    シーンプレイヤー:東海林 覚

登校前に覚の0−Phoneに覇道総帥から連絡がかかってくる。覇道総帥は覇道瑠璃の息子ということで、覚の両親より一回り上の世代の男として演出することにした。
覇道総帥は覚がウイザードとして覚醒したこと歓迎し、知り合いのおじさん的な対応で、

覇道総帥:「君のご両親にはその研究で非常に世話になっている。君自身のこともとても気に入っている。
       だから困ったことがあるのなら私に相談しなさい。なんでも力になってあげよう」

と言ってきた。


〜シーン2〜    シーンプレイヤー:小鳥遊 一二三

ウィザードになるきっかけとなった事件の回想シーン。自身がウィザードであるという自覚がない一二三は、彼女のおじいさんが化け物と戦うのをただ見ているしかなかったというところから始まる。
何とかおじいさんを助けたいと思いながら見ていると一人の初老の男(ゲイザー)がいつの間にか隣に現れて、

ゲイザー:「力がほしいか?」

と尋ねてきた。一瞬、躊躇した時おじいさんが化け物にやられてしまいそうになる。一二三は思わず叫んでいた。

一二三:「おじいさんが助かるならなんでもいい、力を貸して。おじいさんを助けて」
ゲイザー:「私は力の使い方を教えるにすぎん。助けるのはお前自身だ」

そうしてゲイザーが一二三の頭に手をかざすと、ウイザードとしての力の使い方と世界の真実が頭の中に浮かんでくる。無我夢中でて戦い気がつけば、化け物=エミュレイターはすでに滅んでいた。
すべてが終わってあたりを見渡すと時間が止まっていて動いているのはゲイザーと自分のみ。一二三は今大量に手に入れた情報が頭の中を駆け巡っていて混乱してしまう。

ゲイザー:「お前が持っている力はわが力の一端。
       故に、世界の真実を知った今、世界律に縛られた私の代わりにお前が世界を救うのだ」

と言ってゲイザーは去っていた。そして時間が再び動き始めた。


〜シーン3〜    シーンプレイヤー:翠風トウゴ

トウゴは学校に向かう途中、今朝見た夢を思い返していた。その夢は中世ヨーロッパ風の世界が大怪獣によって破壊されている風景だった。その光景をただ傍観していることしかできない君の前に、TISが現れて訴える。

TIS「世界に現れてはならないものが現れるわ」

いつもと違い彼女は何かをお願いして来ることはなく、ただトウゴに気づかずつぶやき続けるだけだった。いつも以上に意味不明な夢のなかでトウゴが分かったことはただ一つ、TISは今とてつもなく動揺しているということだけだった。


〜シーン4〜    シーンプレイヤー:横島 麻紀

そこはアンゼロット宮殿謁見の間。慈愛の玉の発見と確保に成功した横島麻紀は新設された部隊デンライナーのリーダーに任命された。コードネームはジークである。
アンゼロットから任命書を受け取った時、世界結界を破ってきた侵入者ありとの報告が入る。即座に動ける部隊はデンライナーただ一隊。さっそくアンゼロットから侵入者迎撃任務が与えられた。


〜シーン5〜    シーンプレイヤー:伊藤 園

伊藤園はマッドなサイエンティストの両親の研究成果としてこの世に誕生した。実はその研究にはベール=ゼファーが一枚かんでおり、紆余曲折の末に園はベルの臣下になっていた。
偉大なる主ベール=ゼファーのために何か役に立てばと思い自主的にロンギヌスに入隊、現在はデンライナーの隊員(コードネームはキン)に任命されている。

横島麻紀:「任務が下った。デンライナー出撃せよ。すべてはアンゼロット様のために、ハイル アンゼロット!!」
隊員たち:「ハイル アンゼロット!!ジーク ハイル!!」

こんなやり取りを眺めながら、自分はベール=ゼファーを主として仰いでいて本当によかったとしみじみと思う伊藤園であった。


ミドルフェイズ

〜シーン6〜    シーンプレイヤー:翠風トウゴ

昼休み、トウゴは今朝見た夢について一二三と覚に相談することにした。ウィザードであると自覚してまだ一カ月程度の覚ではあるが、もうすでに独自にコネクションを持っているようで情報を集めることに協力してくれた。
彼らの協力もあり精霊獣については一二三のハンドアウトにあることだけしか分からなかったが、夢に出てきた怪獣はこの精霊獣のことで近いうちに精霊獣が現れるのではないかと推測できた。
トウゴだけで調査をしていたらトンチンカンな方向に夢の内容を解釈していただろう。何せ情報収集の判定を2回もファンブルしていたからなぁ。


〜シーン7〜    シーンプレイヤー:横島 麻紀

横島麻紀とチーム「デンライナー」は情報収集の結果侵入者は秋葉原でウィンドウショッピングをしているようだと思い、伊藤園は鋭い情報分析の結果侵入者は複数人存在し、そのうちの一人はディングレイ事件を解決したウィザードの一人柊蓮司ではないかと判断した。

横島麻紀:「敵の居場所がわかったぞ。デンライナー出撃せよ。すべてはアンゼロット様のために、ハイル アンゼロット!!」
隊員たち:「ハイル アンゼロット!!ジーク ハイル!!」

一人冷静に情報を分析しながら、自分はベール=ゼファーを主として仰いでいて本当によかったとつくづくそう思う伊藤園であった。


〜シーン8〜    シーンプレイヤー:伊藤 園

聞き込みの結果、夕方には侵入者を補足することに成功した。話が通じそうな相手だしこのまま初任務は無事成功に終わりそうだと思っていた。しかし何の因果か偶然か、ターゲットのすぐ後ろに隊長の知り合いがいるという。園の頭にいやな予感がよぎった。
案の定、隊長はターゲットと知り合いがいることを同時に解決しようとし、さらにヴァルキリーズが突っ込んできて事態は三つ巴の様子を呈して紛糾してきた。隊長の知り合いはこの混沌とした状況を収集しようと頑張っていたがどうにもならなかったようだ。


〜シーン9〜    マスターシーン

そんな大混乱な地上の様子を尻目に、秋葉原上空ではベール=ゼファーと黒いローブをまとった存在が浮かんでいた。ベール=ゼファーが手をかざすと魔法陣が展開し精霊獣が世界っ結界を突き破り地球、いやファー・ジ・アースに侵入してきた。
この光景は秋葉原の多くの人が目撃し、テレビやネットを通じて全世界の人々が確認した。そのため世界結界が書き変わってゆく。
アンゼロットは緊急の措置として即座に秋葉原一帯に月匣を展開、全世界のウィザードに招集をかけた。


〜シーン10〜   シーンプレイヤー:小鳥遊 一二三

月匣が展開されたため精霊獣から秋葉原を守ることができるウィザードたちはデンライナーを含むPCたちとヴァルキリーズ、柊蓮司を含む異世界人のパーティのみである。協議の結果、PCたちとヴァルキリーズが精霊獣の意識を上空に引き付けて地上に被害が及ばないうちに、異世界パーティが内部から倒してしまおうという話になった。
長い戦闘のすえだれもが死を覚悟したその時、とうとう精霊獣が倒される。しかしその死体は地上へ落下していきあわや大惨事になる直前、その体が純粋な高エネルギー球に変化し上空へと登って行った。確認すると黒ローブがそのエネルギーを手に入れて南へ去っていくのが見えた。


〜シーン11〜   シーンプレイヤー:東海林 覚

南へ飛び去って行った黒ローブの月匣をみて覚はいやな予感がした。自分の両親は今南洋の海底遺跡の発掘調査をしているのではなかったか。覇道財閥に確認を取ってみると伝説の大陸メガラニカについての調査をしており、その場所は黒ローブが向かう方角にあるという。
いやな予感がよぎりブロンズスターで月匣を追いながら全員で情報収集した結果、メガラニカはルルイエとも呼ばれ邪神が眠る地であるという。一二三がゲイザーから与えられた記憶を探ってみるとメガラニカは大陸規模の精霊獣であるという記憶が存在した。
あせった一行は月匣よりも先行し両親を回収する。これから起こる事態を憂慮し両親は一般の調査隊には眠ってもらうことにした。


〜シーン12〜   マスターシーン

黒ローブが高エネルギー球を消費して大陸規模の超巨大精霊獣メガラニカを復活させた。その身に住まうレッサーデーモンが飛び立って空を埋め尽くす。その圧倒的な存在が世界結界を消し飛ばす前にアンゼロット命令で招集した世界中のウィザードが月匣を展開、これで敵も味方も退路はなくなった。あとはどちらかが全滅するまで戦うのみ。


ダイブ

〜シーン13〜   シーンプレイヤー:翠風トウゴ

両親を乗せたブロンズスターをかばいながらレッサーデーモンを蹴散らし、いったん精霊獣の背である地表に降りる。すると覚のアイン・ソフ・オウルが光地表にある遺跡の中をさした。その時黒ローブが遺跡の中に入っていくのが見え、そこでつい誰かがつい「待て」と制止の声をあげてしまう。黒ローブは足止め役のゴーレムを召喚し遺跡の中に入って行った。


〜シーン14〜   シーンプレイヤー:横島 麻紀

力技ではダメージの一切はいらないゴーレムの弱点を一二三が看破し全滅させ、ブロンズスターと一般研究員はデンライナーのエキストラ隊員に任せて身を隠させてPCのパーティは黒ローブを追って遺跡の中に突入した。


〜シーン15〜   シーンプレイヤー:伊藤 園

時に危険を回避し、時に危険を顧みず、時に危険を避けられず全員が全身ボロボロになりながらたどりついた場所には壁画があった。
シャイマールと書かれた怪物を中心にその上に立っている人物は顔と名前が欠けており誰だか分らない。シャイマールの左にはエメラルド色に光る拳大の宝石を掲げた人が右側にはルビー色に光る宝石を掲げた人が描かれており、されに左に太陽、右に月が描かれていた。
さらに進んだ先には賢明の宝玉が存在した。
覚が賢明の玉を回収しようとあれやこれやと考えているとき、トウゴは背後に気配を感じた。そしてつい声をかけてしまう。

トウゴ:「そこにいるのは誰だ」

姿を隠していた気配の人物は皆のすぐ後ろで姿を現し怒りに震えた。

黒ローブ:「よくぞこの魔王ラーラ=ムウが隠れていることに気づいたな、ウィザード」

クラスが忍者であるラーラにとって忍んでいたところを看破されるのはとても屈辱的だったのだ。魔王が隠れているなどまるでウィザードを恐れているよう見えてしまうためでもある。
そして、即座に戦闘が始まった。


クライマックスフェイズ

〜シーン16〜   シーンプレイヤー:東海林 覚

“窃盗と破壊の伯爵”ラーラ=ムウ
レベル:?
クラス:忍者
属性:風/火
基本能力値
    筋力:14  器用:16  敏捷:15
    精神:13  知力:13  信仰:13
    知覚:13  幸運:13
戦闘値
    命中:34  回避:40  攻撃:50  防御:40
    魔導:30  抵抗:18  魔攻:22  魔防:26
    耐久力:100  魔法力:100
    行動値:22   移動力:3
特殊能力:≪飛行能力≫/≪無限の力≫/≪姿写し≫/≪攻撃転移≫/≪潜入≫/≪分身の術≫/≪切り返し≫


本来見つかるはずがなかったがトウゴの【知覚】ジャッジがクリティカルしたため想定外のところで姿を現してしまったラーラは予定していた最初の行動でメジャーアクションを使用してデュラハンを二体召喚した。彼女にとっての唯一の誤算は下僕のクリーチャーと共に戦う羽目になったことだ。こんな数で戦おうとするうなんて魔王である自分が弱いように見えてしまうではないか。
戦況は魔王有利に進んだ。ラーラの二回目の行動で覚の姿を盗んだことを受け、同志討ちを恐れたほかの仲間、特に伊藤園デュラハンに対して攻撃を仕掛けた。ついでに言えば2発も当たればやられてしまう程度の敵を1体倒すのにきっちり1ラウンドずつ計2ラウンドかかってしまい、その間ラーラに対しては1点のダメージすら入らなかったことをここに書いておく。プレイヤーたちの出目の悪さとGMである自分の出目の良さが原因ではあるのだが・・・
4ラウンド目の最後、プレイ時間終了直前のことである。一二三が全力でぐるくるを仕掛けラーラはファンブルで狼狽の状態異常にかかりマイナーアクションで解除するまでリアクションに−10のペナルティを負うことになってしまう。この時点でラーラのHPはまだ半分近く残っているが、ここで大きく削ることができれば犠牲が出るとしても倒すことはできるだろうと考え伊藤園が全力で攻撃した。
その命中判定はクリティカルこそしないもののなかなかいい出目である。そしてGMのリアクション・・・・・・【抵抗】ジャッジ3回くらいクリティカルしたな。
結局ここで時間切れとなり残りは次回に持ち越しとなりましたとさ。


こうして残る選択肢は超長期戦か逃亡かしかなくなった。え、まだいけるだろうって?まだ数値の上では3〜4人の犠牲で何とかなりそうではあるが、お互いのサイコロの出目を目の前で体験した後ではとてもとても・・・「オープンダイスって怖い」と初めて思ったセッションだったな。
とにもかくにもはたして、我らがウィザードは世界を守りきることができるのか?何より生き残ることができるのか?
次回、友情を賭けた大逃亡劇に挑みます。お楽しみに。


<反省>
ラーラに気づいたのはプレイヤーのジャッジの成功の結果でファインプレイであったわけだから、デュラハン戦は回避できたという処理にしておけばよかったとつくづく思う。ボスのデータそのものはちょうどいいくらいなだけにそこがすごく残念だった。